VWork バイブコーディングフレームワーク

CRMが空っぽになるのは料金のせいじゃない——「入力ゼロCRM」を1日で作って出品するまでの実測記録

2026年8月19日

名古屋でAIシステム開発の会社をやっています。今日は新製品を1日で作って出品したので、その意思決定と実測を全部書きます。製品は「入力ゼロCRM」Kurage CRM Agent——日報を投げるだけで、AIが顧客台帳・商談・活動に起票し、人が1タップで承認するCRMです。

起点は「なぜCRMは空っぽになるのか」

Salesforce代替のLPやオープンソースCRMの日本語化(Krayin・2,066キー訳して本家PR)をやってきて、相談の裏にいつも同じ本音があることに気づきました。料金の前に、そもそも現場が入力しない。どのCRMに乗り換えても、入力されなければ台帳は空です。

同じタイミングで、海外でtrycompai/crmというエージェント型CRMが公開2週間で8,600スターを集めていました。設計の核はひとつ——人が入力する前提を捨てて、AIが起票し人は監督する。そして「AIに自己採点させない」(AIの出力はAIではなく決定的なコードが検証する)。

ただし本家はNext.js+NestJS+Postgresの3デプロイ構成で、月1,000円のレンタルサーバーで会社を回している日本の中小企業には届きません。ここに翻訳の余地がありました。

先に測る——買い手はどの言葉で探しているか

作る前にキーワードプランナーで実測しました(この順番はもう習慣です)。

つまり痛みは「定着」ではなく「日報」と「AI」という言葉で検索されている。入力レスCRMは「日報 自動化」の受け皿として作るべき、と決まりました。

設計——AIには台帳を触らせない

当社の既存製品(範囲固定DB管理のkdbagent、権限1関数のグループウェアkvgwc)と同じ思想で、芯を1か所に置きました。

構成は1ファイルPHP+SQLite。レンタルサーバーに3ファイル置いて設定1つで動きます。

実測——日報1通から6件が正しく起票された

DeepSeek(deepseek-chat)で実測した結果です。入力はこの日報1通:

今日は山田製作所の佐藤課長を訪問。在庫管理システムの相談で予算80万円。来週金曜までに提案書を送る。その後、鈴木工業へ電話。ホームページ制作の件は正式に受注、金額45万円で確定。

AIの起票(下書き)は6件——新規会社2・新規商談2・活動2。「予算80万円」は800,000円の数値に、「来週金曜までに提案書」は次のアクション+日付に、「正式に受注」はステージ=受注に正しく変換されました。2通目で「提案書を送ったら即決で受注、85万円に増額」と投げると、既存商談を照合してステージ更新の差分として起票されました。

ロジック側は自己テスト44件(関門・検証・二重承認の409・レート制限など)を同梱し、デプロイスクリプトはテスト通過を前提条件にしています。AIを呼ばずに安全性を機械検証できるのがミソです。

成果物(今日から使えます)

数字は例によって実験ダッシュボードで公開しながら育てます。「キーワードを先に測る→痛みの言葉で受け皿を作る→デモを触らせる」の型が、CRMの入力問題にどこまで効くか——結果もここで報告します。