誤嚥性肺炎を防ぐために、脳梗塞のあとはおかゆから始まる|退院後の介護保険は40〜64歳も使える(特定疾病)
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名古屋でAIシステムの開発をしている小嶋です。今日は仕事の話ではなく、Xで多くの方に読んでいただいた話の続きです。
脳梗塞で入院していたお笑いコンビの方が、ラジオで「入院中に出たおかゆが嫌いで、1口も食べなかった。脳の病気でなんでおかゆなんだ、歯で噛めるのに」と話し、伝えたら翌日から白いご飯に戻った、というニュースがありました。ご本人は笑い話として話されたのだと思います。ただ、見出しだけを読むと、病院の判断が間違っていたように受け取れてしまいます。
そこで、おかゆには理由があること、そして退院したあとに何ができるかを、まとめておきます。私は医療者ではないので、ここに書くのは公開されている制度と、国会で紹介された数字までです。ご自身やご家族のことは、主治医や病院の相談窓口にご相談ください。
脳梗塞のあと、おかゆから始まる理由
脳梗塞のあとは、飲み込む力が落ちていることが珍しくありません。顔や舌、のどに軽い麻痺が出て、本人が気づかないこともあります。
飲み込む力が落ちたまま、普通のご飯やおかずを食べると、食べ物や飲み物が食道ではなく気管に入ってしまうことがあります。これを「誤嚥(ごえん)」と言います。誤嚥したものから肺に炎症が起きるのが、誤嚥性肺炎です。
そのため病院では、まず飲み込みやすい、やわらかい食事から始めます。飲み込みの様子を確かめながら、少しずつ普通の食事に戻していきます。ご本人が「噛める」と伝えて翌日に白いご飯に戻ったのは、まさにこの「安全な形で始めて、様子を見て変える」流れが働いた結果です。
国会で紹介された数字
当社では、国会の会議録から議員の発言を集めて検索できるようにしています。「誤嚥性肺炎」で探すと、次のような発言がありました。
- 入院が約2倍に延びる:2024年5月30日の参議院厚生労働委員会で、山田宏議員が、ある病院のデータを紹介しています。脳卒中の患者が誤嚥性肺炎を併発すると、平均の入院日数が57日。併発しなかった人は27日で、約2倍の差でした。この病院では、入院した患者の口の中の手入れ(口腔ケア)をきちんと行ったことで、入院日数が大きく減ったと紹介されています。
- 死因の上位:2024年12月19日の参議院厚生労働委員会では、秋野公造議員が、死因の順位で肺炎が5位、誤嚥性肺炎が6位であることを示して、肺炎の予防の大切さを取り上げています。
- 災害のときにも起きやすい:能登半島地震のあと、避難所で歯みがきなどの口の手入れができず、高齢者の誤嚥性肺炎の危険が高まることが、国会で何度も取り上げられています。
https://xb4g.com/giin/search?q=%E8%AA%A4%E5%9A%A5%E6%80%A7%E8%82%BA%E7%82%8E#ref=vibeblog-goen
おかゆから始めるのは、こうした危険を避けるための、ごく当たり前の手順です。
退院したあと:40〜64歳でも介護保険が使える
脳梗塞は、退院したあとも、飲み込みや手足の動き、ことばなどが戻りきらず、家での介護が必要になることがある病気です。
介護保険は、ふつうは65歳から使うものと思われています。ただ、40〜64歳の人も、国が定めた16の「特定疾病」が原因で介護が必要になったときは、介護保険のサービスを使えます。脳梗塞などの脳血管疾患は、この特定疾病の一つです。
使うまでの流れは、次のとおりです。
- 要介護認定を申し込む:住んでいる市区町村の窓口(地域包括支援センターでも相談できます)に申し込みます。認定調査の人が家に来て、ふだんの暮らしの様子を聞き取ります。
- ケアマネジャーを選ぶ:要介護1以上の認定が出たら、近くの居宅介護支援事業所のケアマネジャーと、どのサービスをどれくらい使うかの計画(ケアプラン)を作ります。ケアプランづくりに利用者の負担はかかりません。要支援の場合は、地域包括支援センターが計画を作ります。
- サービスを使う:訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ(デイケア)、デイサービスなど。飲み込みの練習や口の手入れも、こうしたサービスの中で支えてもらえます。
当社のシステムで調べられること
それぞれの段階で、公開されているデータから調べられるシステムを作っています。
認定調査で何を聞かれるか:要介護認定の調査で実際に聞かれる55問を、厚生労働省の認定調査員テキストのまま確かめられます。
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近くのケアマネ事業所・デイケア・訪問介護:住所を入れると、ケアマネ事業所や通所リハビリ、デイサービス、訪問介護など17種別の介護事業所を、近い順に探せます。
https://kurage.exbridge.jp/kkaigo.php/#ref=vibeblog-goen
訪問看護ステーション:名前や住所から、訪問看護ステーションの所在地・電話・24時間対応の届出の有無を引けます。
https://kurage.exbridge.jp/khokan.php/#ref=vibeblog-goen
よくある質問
脳梗塞のあと、なぜおかゆから始めるのですか?
脳梗塞のあとは飲み込む力が落ちていることが多く、普通の食事だと食べ物が気管に入って誤嚥性肺炎を起こすことがあるからです。病院は、やわらかい食事から始めて、飲み込みの様子を確かめながら普通の食事に戻していきます。
誤嚥性肺炎とは何ですか?
食べ物や飲み物、唾液などが、食道ではなく気管に入る(誤嚥する)ことで、肺に炎症が起きる病気です。高齢の方や、脳梗塞などで飲み込む力が落ちた方に起きやすいとされています。
40〜64歳でも介護保険を使えますか?
使えます。国が定めた16の特定疾病が原因で介護が必要になった場合は、40〜64歳でも要介護認定を受けて介護保険のサービスを使えます。脳梗塞などの脳血管疾患は特定疾病の一つです。
退院後の介護の相談は、まずどこにすればいいですか?
入院中なら病院の相談窓口(医療ソーシャルワーカー)に、退院後なら住んでいる市区町村の窓口か地域包括支援センターに相談できます。要介護認定の申し込みも受け付けています。