AIで記事や動画を作れるようになった今、企業の情報発信で本当に難しいのは「作ること」ではなくなりました。作ったものを、必要としている人に見つけてもらうこと。ボトルネックは明らかに集客側に移っています。
株式会社エクスブリッジでは、AIエージェントが人手なしで運営する知識メディア「AIKnowledgeCMS」を運用しています。毎時間動くエージェントループが、サイトの死活とアクセスの監視、素材の収集、記事の執筆、品質検査、公開、SNSへの配信、運営レポートの作成までを自律的に実行しているメディアです。人間は目標を決めて数字を見るだけで、日々の運営には手を触れていません。
このメディアに今回、新しい役割を持たせました。自分自身が成長するだけでなく、グループ内の他のサイト、まずはAIが毎日ショート動画を生成している動画サイト「Kurage」へ読者を送り届ける、いわば集客の司令塔という役割です。
取り組みの中身は、派手な施策ではありません。まずやったのは計測でした。送客先であるKurage側のアクセスログをAIが毎時間読み、AIKnowledgeCMS経由のクリックが何件あったかを、記事経由とウィジェット経由に分けてレポートに出すようにしました。計測を入れて最初に分かったのは、送客が実質ゼロだったという不都合な事実です。導線は張ってあったのに、ハブ側の記事にまだ読者が少ないため、下流に何も流れていなかった。この「ゼロの可視化」こそが改善の起点になります。
次にやったのは、導線の置き直しです。アクセスログを見ると、実際に読まれているのは新しく生成された記事群ではなく、以前から運用している既存の高アクセスページでした。そこで、その2ページに「最新のKurage AI動画」を紹介する枠を設置しました。この枠の中身も人間は更新しません。エージェントループが毎時間、最新の動画リストを自動生成して差し替えています。
感覚でトップページにバナーを置くのではなく、ログ上で人がいると分かっている場所に、自動更新される導線を置く。小さな違いに見えますが、データに基づく判断かどうかという点で本質的に異なります。
多くの企業が、コーポレートサイト、サービスサイト、採用ページと複数のWeb資産を持ちながら、それぞれの集客が分断されたままになっています。オウンドメディアを立ち上げても、更新が続かず、成果も測られないまま放置される。今回の構造は、メディアの運営自体をAIに任せ、他サイトへの送客を明示的なKPIとして毎時間計測し、導線はデータが示す場所に置く、というひとつの答えです。
実際に動いているメディアは AIKnowledgeCMS(https://aiknowledgecms.exbridge.jp/ )で公開しており、毎時間の運営レポートもそのまま見られます。送客先の動画サイトKurageは https://kurage.exbridge.jp/kuragev.php にあります。
取り組みの詳しい背景と実装は、VWork Blogの本編記事「自分で育ち、他のサイトにも客を送る。AIKnowledgeCMSを『集客の司令塔』に育て始めました」(https://katsushi2441.github.io/vwork/blog/2026-07-08-aiknowledgecms-traffic-command-center.html )にまとめています。コンテンツを作るAIの次は、コンテンツを届けるAIです。