松尾豊が挑む「AI敗戦国」阻止——東大教授が国産LLM開発に賭ける理由
東京大学大学院工学系研究科教授の松尾豊氏は、日本のAI研究を長年にわたって牽引してきた第一人者だ。2017年には日本ディープラーニング協会(JDLA)の設立に中心的な役割を果たし、AI人材育成の制度化を主導した。2023年には政府の「AI戦略会議」に有識者として参画し、ChatGPTをはじめとする海外大規模言語モデルへの依存に警鐘を鳴らすとともに、国産LLM開発の緊急性を強く訴えた。東京大学に拠点を置く松尾研究室では産学連携プロジェクトを精力的に推進し、「日本がAI敗戦国になってはいけない」という強い危機感を公の場で繰り返し表明している。
「AIは電気や蒸気機関と同じ汎用技術であり、あらゆる産業・社会を根底から変えていく」と松尾氏は語り、AIを一部の専門家だけのものとせず、社会全体で向き合うべき変革の波として位置づけている。
技術の潮流を傍観するのではなく、自ら「作る側」に立つことを選んだ松尾氏の姿勢は、個人にとっても組織にとっても重要な示唆を与えてくれる。AIを使いこなすだけでなく、その設計に関わる意志を持つことが、次の時代の競争力を左右するだろう。
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