渡辺明九段とAI将棋の時代——「敵」から「最強の研究相手」へ
渡辺明九段は、将棋AIが人間のトッププロを凌駕するようになった激動の時代を最前線で経験してきた棋士の一人だ。2013年から始まった「将棋電王戦」では、コンピュータソフトが次々とプロ棋士を破り、将棋界に大きな衝撃を与えた。渡辺はこうした現実をいち早く受け止め、AIの実力を率直に認めながらも、自身の研究や対局準備にAIを積極的に取り入れていった。現在ではプロ棋士が将棋AIを用いて定跡研究や局面解析を行うことは完全に日常となっており、渡辺自身も「AIなしの研究はもはや考えられない」という立場で最先端の活用を続けている。
渡辺明はAIと将棋の関係についてこう語っている。「コンピュータが人間より強いのは事実。でも、だからといって将棋の面白さが失われたわけではない」
AIに超えられた現実を直視しながら、それでも「人間にしかできないこと」を探し続ける渡辺の姿は、AI時代を生きるすべての人への力強いメッセージになっている。
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