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羽生善治がAIと対峙して気づいた「直感の正体」——電王戦と人工知能論

羽生善治は2017年の第5期電王戦で、将棋AI「Ponanza」と2局対戦し、いずれも敗れた。その経験を通じて羽生は、AIが人間にはない強みを持つことを深く実感したと語っている。AIは「敗勢になっても動揺しない」「心理的プレッシャーで悪手を指さない」という特性を持ち、羽生はこれをAIの最大の強みと分析した。また、AIが示す「人間なら指さないような手」を研究することで、従来の定跡や常識が覆されるケースが続出し、将棋の可能性が爆発的に広がったとも述べている。2016年には著書『人工知能の核心』(NHK出版)を刊行し、将棋棋士の視点からAIの本質に迫る論考を発表した。

「直感とは、何万時間もの経験を瞬時に圧縮したものだと思っている。AIもまた、膨大な計算を通じて似たような『圧縮』を行っているのではないか」と羽生は語っている。

AIに敗れることを恐れず、そこから学び続けた羽生の姿勢は、変化を脅威ではなく探究の機会として捉える知性の在り方を私たちに示してくれる。


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